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2025
07/17

これからのラノベ作家に求められる「心技体」を考えた

公開 2025/07/17 11:3611 か月前読了 約7
これからのラノベ作家に求められる「心技体」を考えた
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どうも、ラノベ作家の片沼ほとりです。

新人賞を複数受賞してデビューし、ラノベ作家をやっています。

……と書きましたが、僕自身はラノベという枠組みに囚われるつもりはありません。

実際に受賞作の刊行が終わって、書き下ろし作品をどんどん書いている一方で、ライトノベル以外のジャンルの情報も広く集め、良いチャンスがあれば仕事にしようと考えています。

これまでも専業作家として数年間生きてきましたが、この生活を今後何十年と続けたい、創作の世界で活動していきたいと考えています。

ただしそのためには、プロの創作者としてのレベルアップが必要です。

そして、どうレベルアップしていくべきかは、最初に地図を持っていた方がわかりやすいでしょう。

そこで改めて、どんな能力が必要なのかを考えてみました。

この時に役立ったのが「心技体」のフレームワークです。

今日は、これからのラノベ作家に求められる能力を、この「心技体」に沿って僕なりに整理してみたいと思います。

このブログを読んでいる方はプロを目指すアマチュアの方が多いと思いますが、将来目指すべき像として参考にしてみてください。

マインド、心の持ちよう

「成功者は共通してこういう考え方を持っている」みたいなものが作家業にもあると思っています。

僕もある程度このマインドは身についていると思っていますが、さらにその延長線として、より高いレベルの

「作家として成功する人」 「息長く活動できる人」

のマインドもあるんじゃないかと、いろんな作家と会ってきて感じています。

アマチュア作家にとってはプロになってから考えればいいことですが、すでに作家である僕にとってはこうしたマインドを身につけるのも喫緊の課題です。

メンタルの安定

これはプロアマ問わず言えることですが、継続的に創作するためにはメンタルを安定させることが非常に重要です。

作家というのは、基本的には孤独な職業です。

日々、たった一人で創作活動を続けるモチベーション。

そして、作品の打ち切りや厳しい批判といった、マイナスな出来事に見舞われてもすぐに立ち直り、次に挑むための「折れない心」。

これがなければ、継続的な活動は難しいでしょう。

作家としての感性を磨く

言葉で説明するのは難しい部分ですが、心の一部として、「感性」を磨く必要もあると思っています。

センスとか美意識とか作家性とか、そういった言葉で置き換えても問題ありません。

「こういうものが好き」「こういうものが書きたい」という感性は、作家それぞれが持つものです。

ある程度論理的に「こういうものが受賞するだろう、売れるだろう」ということは導き出せますし、そうした知識や技術も軽視してはいけないものですが、それだけでは説明できない領域もあります。

身につける方法は難しいですが、様々な種類の芸術に触れたり様々な経験をすることによって培われていくのではないかと思います。

実際、大きく成功したクリエイターは「ラノベしか読んでいない」などではなく、自分が手がけるジャンル以外も知っていることが多い気がします。

普遍的・本質的な物語創作の技術

続いて、技、技術について。

まずやはり大事になってくるのは、普遍的な物語創作の技術です。

魅力的なキャラクターを創造する力。読者を引き込むストーリーを構築する力。ストレスなく読ませる文章を書く力。

このような能力はどんな形式の物語を書くときも必要になってきます。

まさしく創作者としての基礎技術です。

また、これは割と僕の持論ですが、

「人間はなぜ物語を好むのか?」 「人間はどんな時に感情が動くのか?」 「人間が物語を楽しむとき、脳の中では何が起こっているのか?」

といった「人間を理解すること」も本質的な創作技術の一つなのではないかと考えています。

媒体ごとの専門的な知識や技術

一口に物語と言ってもいろんな種類があります。

物語のジャンルという意味で言えば、ラブコメ、バトル、ミステリー、ホラーなどがあります。

「この作家といえばこのジャンル」という風に専門性を持っている作家もおり、そうなるためには相応の知識や技術が必要です。

そして媒体という意味で言えば、小説、漫画、webtoon、ドラマ、映画、アニメなど、これにもまたいろいろあります。

基本的には一つの媒体を極めればその媒体で活動できるわけですが、いろいろな場で活躍する創作者もいて、それこそ僕が目指すところです。

さて、本質的な創作技術はあらゆるジャンルや媒体で共通するものですが、もちろんそうではない技術というのもたくさんあります。

例えば、新人賞とウェブ投稿サイトでも同じライトノベルという括りにもかかわらず、求められるものが全然違ったりします。

ライトノベルから漫画原作に挑むときも、また全く違うというのは想像に難くないでしょう。

活動の場を広げようと思えば、こういったジャンルごと、媒体ごとに適応していく必要があります。

インプットと学習の技術

普遍的な技術であれ、専門的な技術であれ、技術を身につけるためには、インプットが欠かせません。

僕自身はラノベ作家を目指し始めるまでそこまで濃いオタクではなかったので、多くの人が読んでいる漫画や見ているアニメなどを通らないまま創作者になりました。

ですが、しっかりとした分析を心がけることで、総合的なインプット量は他の人より少ないながらも、ラノベを研究し、新人賞の受賞に至りました。

アマチュア作家さんと話すと、僕よりはるかに多いコンテンツを見ている人もいるのですが、そのインプットが血肉になっていないことも多そうで、もったいないと感じています。

自分にどんな技術や知識が足りないかを認識し、それを補うためにどんな文献を読み、どのように分析し、血肉にしていくのか。

これもまた一つの技術だと思います。

健康的な体

最後に「体」です。

体と言ってまず最初に思い浮かぶのはやはり、「食事・運動・睡眠」でしょう。

創作には直接関係ないものですが、これらが疎かになれば、心も、そして技も、最高のパフォーマンスを発揮することはできません。

特に作家はパソコンの前に座りっぱなしなことが多いので腰などに負担をかけてしまうこともあります。

「新人賞を獲ったら賞金で良い椅子を買え」なんて言われることもありますね。(実際、僕はデビュー時に椅子を買い換えました)

長く活動するためには、健康な体が何よりの資本です。

さて、心技体の体というとこの健康面だけにフォーカスされがちですが、僕はもう少し広く捉えたいと思っています。

すなわち、心や技という作家としての頭脳を鍛えた上で、それを発揮していくために現実世界をどうデザインしていくかという観点です。

作家としての仕事術

創作者も個人事業主ですから、ビジネスマン的な仕事術の観点も必要になってきます。

1日のスケジュールの中に創作の時間をどう組み込むか。

執筆という長期間の作業に対してどうやって集中力を維持するか……。

心や体の話ではありますが、モチベーションに頼らないための仕組み作りの話でもあります。

毎日のスケジュールやタスク管理のやり方を整えることで、作家としてのインプットやアウトプットが効率よくでき、創作者としての成長につながっていきます。

執筆環境や作業環境の最適化

仕事術と似た話として、執筆環境や作業環境の最適化も大切です。

自分にとって最適な環境を整えることは、仕事の効率を上げ、最終的には作品のクオリティにも繋がります。

例えば最近の僕の話で言うと、昇降式デスクを買ったことで腰への負担が格段に減りました。(またどこかで記事にしたいです)

これは「体」を整えるためのツールですが、こういった現実世界のツールもそうですし、どんな執筆ツールを使うかといったデジタルツールに関しても選択肢はたくさんあるところです。

これらは一度最適化してしまえば将来にわたって自分の創作を助けてくれます。

まずは技、そのための総合力

まとめに入りましょう。

ここまで心技体の三つを見てきました。

質の良いマインドや安定したメンタル、創作者としての技術、健康な体や最適な環境作り……。

良い創作者にはこのすべてが揃っています。

とはいえ、優先度というものはあります。

やはり創作者にとって最も重要なのは技です。

技さえあれば、つまり面白い作品さえ書ければ、ひとまず受賞や書籍化はできます。

逆に技がなければ、いくら他が整っていたとしてもそれは創作者ではありません。

とはいえ、心や体が全く整っていない状態でその技を身につけたり発揮したりできるかといえば、難しいでしょう。

心技体どれが重要かといえば、どれが欠けてもいけません。

例えば腸脳相関という言葉があるように、腸内環境が整えばメンタルが安定するという話もあります。

技術を身につけることで自信がつき、心が安定することもあるでしょうし、逆にモチベーションが高いからこそ技術を身につけられるということもあるでしょう。

全ては繋がっています。

技を第一優先として、プロレベルの技を身につけ実現するために、心と体を整えるイメージです。

僕自身の場合で言えば、もちろんプロとして活動しているので、基礎的な水準はすべて整っていると思っています。

それでも、伸びしろはまだまだあります。

最も大切な技として何を磨いていくべきかといえば、ライトノベル以外のジャンルの知識や経験です。

僕はライトノベル新人賞の攻略についてだけならトッププロよりも詳しい自信がありますし、新人賞を通して身に付けた技術のおかげで企画を通すのもそれなりに得意です。

その一方で、身に付けた基礎技術を元に他のジャンルに応用させていくこともこれからやっていきたいと考えています。

それこそ漫画原作をやるために「ネームの作り方を勉強しようかな」などと考えている真っ最中です。

そして技以外のところで言うと、今よりも高い水準で仕事をするために、さらに高いレベルのマインドやより長時間の活動ができるようになるための体・環境づくりを整えていきます。

息の長い創作者になるために、これからも一人の作家として、心技体すべてを磨き続けます。

それではまた。

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